ステーブルコインで地方を旅する——SuzuPay福岡でインバウンド向け決済インフラの展開を開始

ステーブルコイン

観光庁公式パイロット事業「Fukuoka Builders’ Coliving」を起点に、福岡100店舗規模での導入を想定

福岡市と九州の地方都市を舞台に、ステーブルコイン決済の実証が動き出す。ステーブルコイン(USDC/USDT)を日本円建てポイントに変換して店舗で使える決済サービス「SuzuPay」は、2026年9月末から10月にかけて開催される国際的なデジタルノマド・プログラム「Colive Fukuoka 2026」において、福岡市内および八女市・古賀市・豊前市の店舗でQRコードによるステーブルコイン決済の実証に参画する。今回の実証を足がかりに、将来的には福岡市内を中心に100店舗規模でのインバウンド向け決済インフラの展開を想定している。

この取り組みは、観光庁が公式パイロット事業として選定した「Fukuoka Builders’ Coliving」(9月30日〜10月14日)の一環として実施されるもの。海外のテック人材と地域経済をつなぐ「場所にとらわれない暮らし」の新モデルを、現実の街を実験場(サンドボックス)として検証する。

背景:インバウンドと「両替の壁」

訪日外国人旅行者が高水準で推移する一方、地方の中小店舗では海外発行カードや各国のモバイル決済への対応が追いつかず、旅行者が「現金の両替」を強いられる場面は依然として多い。特に暗号資産・ステーブルコインを日常的に保有するテック人材やデジタルノマドにとっては、円への換金コストと手間が地方滞在のハードルになっている。

SuzuPayは、旅行者が保有するUSDC/USDTをアプリ上でSuzuPayポイントに変換し、店舗のQRコードを読み取るだけで決済を完了できる仕組みを提供する。店舗側は既存のQR決済と同様の運用で受け入れが可能で、暗号資産を直接扱う必要がない。ポイントは現金・暗号資産への再交換ができない設計としている。

プログラムの概要

官民連携による地方滞在の実証

「Fukuoka Builders’ Coliving」は、起業家・エンジニア・クリエイター・マーケターを対象に、ブロックチェーンを地域ビジネスやコミュニティの支援にどう実用できるかを検証する14泊のプログラム。参加者は福岡市内に11泊した後、八女・古賀・豊前のいずれかに3泊(10月11日〜14日)する。地方滞在分の宿泊費は観光庁のパイロット事業として全額補助され、参加者の負担はない。

ステーブルコイン決済トライアル

福岡市、八女市、古賀市、豊前市の4拠点の飲食店・カフェ・パブなどがQRコードによるUSDC/USDT決済を導入する。複数地域にまたがるステーブルコイン決済の実証は国内でも珍しく、SuzuPayが決済基盤を担う。プログラム参加者がSuzuPayアプリを利用すると、地域で使える5,000円相当のSuzuPayポイントが付与される。

地域コミュニティマネージャー

各拠点には専任のコミュニティマネージャーが常駐する。コンシェルジュではなく「つなぎ役」として、参加者を地元の事業者、職人、コミュニティリーダーに直接引き合わせる。決済の実証が単なる技術検証で終わらず、参加者の消費が地域の店舗に還流するかどうかを確かめる設計だ。

実証の先に見据える「100店舗規模」

今回の実証はまずプログラム期間中の参加店舗を対象とするが、SuzuPayはこれを一過性のキャンペーンで終わらせず、Colive Fukuoka終了後も継続して使えるインバウンド向け決済インフラへ発展させることを視野に入れている。福岡市内を中心に100店舗規模での導入を一つの目安として想定しており、実証の結果を踏まえて展開範囲を検討していく。その先には、1,000店舗、1万店舗と段階的に規模を拡大し、全国の主要な観光地で訪日客がステーブルコインで支払える決済網を築くことを長期的な構想として描いている。

SuzuPay運営チームは次のようにコメントしている。

「海外から来た方が『円がないから買えない』と諦める場面を減らしたい。店舗にとっては新しい客層が来店するきっかけになり、旅行者にとっては両替なしで地方の店に入れる。まずは福岡と3つの地方都市で、この循環が実際に回るのかを確かめたいと考えています。SuzuPayは店頭のQR決済だけでなくオンライン決済にも対応しており、安全で、かつ手数料の安い決済インフラとして提供を進めているところです。今回の実証を通じて、実店舗とオンラインの両面でこうした展開を一歩ずつ広げていきたいと考えています」

福岡市はスタートアップ支援に注力してきた都市であり、Colive Fukuokaは過去回で45カ国以上から400名を超える参加者を集めるなど、国内最大級のノマド・プログラムに成長している。ここに決済インフラの実証が加わることで、福岡が「訪日テック人材がステーブルコインで暮らせる都市」の先行事例となる可能性がある。

今後の展開

SuzuPayは今回の実証で得られる店舗側の運用状況や参加者の決済動向を検証したうえで、福岡市内での導入拡大、さらには九州の他地域や国内の主要インバウンド都市への展開可能性を検討していく方針だ。あわせて、実証に関心のある飲食・小売・宿泊事業者からの相談も受け付けている。

サービスの詳細や加盟店に関する情報は、SuzuPay公式サイト(https://suzupay.com/)で確認できる。

SuzuPayについて

USDC/USDTをSuzuPayポイントに変換し、QRコードで店舗決済ができるサービス。旅行者は両替不要で日本の店舗を利用でき、店舗は暗号資産を直接扱わずに海外からの顧客を受け入れられる。ポイントは現金・暗号資産への交換不可。

  • 公式サイト:https://suzupay.com/
  • 利用者向けサービスページ:https://main.suzupay.com/login/
  • 加盟店向けサービスページ:https://main.suzupay.com/merchant/login/
  • 公式X:https://x.com/suzupay_fi

Colive Fukuoka 2026について

  • 会期:2026年10月1日〜10日(メインプログラム)
  • Fukuoka Builders’ Coliving:9月30日〜10月14日(観光庁公式パイロット事業)
  • 地方滞在:八女市・古賀市・豊前市(10月11日〜14日、宿泊費補助)
  • 公式サイト:https://www.colivefukuoka.com/

本件に関するお問い合わせ

SuzuPay 日本国内担当
GustoDevelopment株式会社 
E-mail:info@gustodevelopment.com

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この記事を書いた人

岡本晟楽はEIICHI JOURNALの編集長、代表。仮想通貨の価格分析からPR記事まで幅広い作成経験を持つ。元コインテレグラフジャパンの編集者。野村総合研究所。兵庫県神戸市出身、台湾・カナダなどの環境で学生時代を過ごす。世界的なメディアでの経験から仮想通貨に限らず政治、経済などの記事についても執筆をする。

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