2026年6月1日の東京株式市場において、半導体メモリー大手キオクシアホールディングス(285A)の株価が急騰し、前週末比7,150円(10.85%)高の7万3,000円を記録した。これにより、同社株は上場来高値を更新し、初めて7万円台の節目を突破した。
強気な投資評価が買いを加速
今回の株価上昇の主因は、証券各社による強気な見通しが相次いで発表されたことにある。
- 香港系金融機関の予測: 実勢株価を大きく上回る「20万円」という目標株価が提示され、市場の注目を集めるとともに上値追いの起爆剤となった。
- ゴールドマン・サックスの引き上げ: 5月31日付で、投資判断を「中立」から最上位の「買い」へ引き上げ、目標株価も従来の4万8000円から9万3000円へと大幅に上方修正した。
背景にある生成AI需要と市場の期待
キオクシアの株価は、2026年に入ってから年初来で7倍近い上昇を続けている。この急騰の背景には、以下の要因が挙げられる。
- 半導体需要の回復: 世界的な半導体需要の回復や、生成AI(人工知能)向けデータセンター投資の拡大が追い風となっている。
- NANDメモリーの需要増: 特に大容量NAND型フラッシュメモリーの需要拡大が、同社の業績を押し上げるとの市場の見方が強まっている。
依然として残る警戒感
市場では企業価値の再評価が進む一方、過熱感に対する冷静な意見も存在している。
- 香港系の予想に対する反応: 目標株価20万円という水準に対しては、現実離れしているとの冷ややかな見方も一部で存在する。
- 市場リスク: 半導体市況の激しい変動に加え、米中の貿易摩擦や世界経済の減速リスクといった不透明要素が依然として残っている。
投資家の関心は、今後キオクシアの実際の業績がこれらの強気な目標株価をどこまで裏付けられるかに移っている。市場参加者の間では、次回の決算発表や市況の動向を見極めたいとする慎重な声も聞かれる。


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