米大手証券ロビンフッド(Robinhood)が発表した2026年第2四半期決算は、暗号資産取引収益が前年同期比で大幅な減収となったものの、事前の市場予想を上回る結果となった。イベント契約やオプション取引などの好調が全体を牽引し、総売上高および利益は過去最高水準を更新している。
1. 決算の概要と主要ハイライト
第2四半期の業績は、取引高の減少や市況の逆風を受けつつも、多角的な事業展開が奏功して力強い着地となった。
- 総売上高:前年同期比32%増の13億1000万ドル
- 1株当たり希薄化後利益(EPS):48%増の0.62ドル(※ファンドの連結除外に伴う一時的な利益0.14ドルを含む)
- 暗号資産取引収益:1億ドル(市場予想の8660万ドルを上回ったものの、前年同期比では38%減)
アプリ内の暗号資産売買高は前年同期比35%減の180億ドルにとどまったほか、ビットスタンプ(Bitstamp)の220億ドル分を合わせても合計取引高は400億ドルとなり、前年からの仮想通貨市場全体の低迷やビットコイン価格の停滞が影響した形となった。暗号資産部門の売上割合も全体の8%未満に縮小している。
2. 予測市場やオプション取引が過去最高益を強力に牽引
暗号資産の減速をカバーしたのが、その他の金融商品および新事業の爆発的な成長である。
- 取引収益全体:44%増の7億7600万ドル
- イベント契約関連:1億5600万ドルと、前年同期の10倍以上に拡大
- オプション取引収益:29%増の342万ドル(※3億4200万ドル)
- 株式取引収益:ほぼ2倍の1.29億ドルに伸長
また、ユーザー基盤の拡大も継続しており、入金済み口座数は2,840万件、有料サブスクリプション「ロビンフッド・ゴールド」の会員数は過去最高の480万件を突破した。シブ・ヴァーマCFOは「全方位で事業は好調を維持し、市場シェアを拡大している」と強調している。
3. 次世代インフラへの投資とグローバル展開
収益の柱が多様化する中でも、同社は暗号資産・オンチェーン領域への投資の手を緩めていない。 今四半期には、トークン化現実資産(RWA)向けに設計された独自イーサリアムレイヤー2「ロビンフッド・チェーン」のメインネットが公開され、開設わずか1週間でアプリケーション手数料が2500万ドルに達するなど順調な滑り出しを見せている。 さらに、初となるオンチェーン融資商品「ロビンフッド・アーン」の開始や、120超の国・地域での株式トークン提供、カナダのWonderFi買収完了、欧州連合(EU)での永久先物サービス投入、そして英国での暗号資産サービス展開計画など、矢継ぎ早にグローバル展開を加速させている。
総括
好決算を発表したものの、利益の質に対する懸念や利益確定売りが重なり、HOOD株は時間外取引も含めて一時値を下げる展開となった。しかし、暗号資産単体の変動に依存しない収益基盤の強靭性が証明された形であり、今後イベント契約や新規のオンチェーン事業がどこまで収益を押し上げていくのか、市場の関心は引き続き高く維持されている。
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