「AI時代の王者」へ――キオクシアホールディングス、驚異的成長の裏側と今後の展望

2026年5月22日に発表されたマネックス証券のストラテジーレポートにおいて、キオクシアホールディングス(285A)が、AI半導体相場における新たな主役として大きな注目を集めている。広木隆チーフ・ストラテジストは、同社の株価について「ここから倍になる余地が十分ある」と断言し、さらなる成長への強い期待感を示した。

業績急伸と割安な株価評価

キオクシアの成長力は、その圧倒的な業績に裏打ちされている。2026年4-6月期の連結純利益予想は、前年同期比で48倍となる8690億円に到達する見込みである。これは事前の市場予想コンセンサスを2倍も上回る水準だ。

株価が急騰する一方で、利益の急激な伸びによってPER(株価収益率)は急低下しており、現時点でも10倍程度に留まっている。市場関係者の間では、今の成長スピードを考えれば株価がさらに2倍、3倍に跳ね上がっても不思議ではないとの見方が強まっている。

「インフラ全体を買う」相場への移行

現在の半導体相場は、GPUの代名詞的存在であったエヌビディア一辺倒の局面から、AI産業のインフラやサプライチェーン全体を包括的に評価する局面へと移行している。

この流れの中で、AI半導体GPUの周辺で膨大なメモリを必要とする「メモリ株」が、相場の主役へと躍り出た。グローバルな投資家は、韓国のSKハイニックスやキオクシアの協業相手であるサンディスクと並び、キオクシアを同等の価値を持つ企業として評価しており、これらメモリ関連株が連動して急騰を見せる構造となっている。

NANDフラッシュの王者を狙う技術的優位性

キオクシアが市場から高く評価される最大の要因は、AI時代に最適化された独自技術にある。

  • Compute-in-Memory(CIM)の導入: キオクシアが開発したNANDフラッシュは、メモリ内部で計算の一部を行うCIM技術を採用している。
  • 効率化の実現: 従来の「データをGPUへ持っていく」手法ではなく、データがある場所で計算を行うことで、AI推論におけるデータ移動の電力や時間を大幅に削減できる。
  • トップシェア奪還への道: AI推論という成長分野において、この技術は極めて相性が良く、市場はキオクシアが早晩サムスンを抜き、NANDフラッシュ分野で圧倒的な王者の座に躍り出ると確信している。

キオクシアは単なるメモリメーカーから、AI産業の心臓部を担うインフラ企業へと変貌を遂げつつある。グローバル投資家が同社に注ぐ熱い視線は、同社が描く次世代のメモリ相場に対する期待の強さを物語っているといえるだろう。

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この記事を書いた人

岡本晟楽はEIICHI JOURNALの編集長、代表。仮想通貨の価格分析からPR記事まで幅広い作成経験を持つ。元コインテレグラフジャパンの編集者。野村総合研究所。兵庫県神戸市出身、台湾・カナダなどの環境で学生時代を過ごす。世界的なメディアでの経験から仮想通貨に限らず政治、経済などの記事についても執筆をする。

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