SBIホールディングス、ビットバンクを完全子会社化 国内暗号資産で首位に

SBIホールディングス(8473)は25日、暗号資産(仮想通貨)取引所大手のビットバンク(東京・品川)を完全子会社化すると発表した。取得価額は総額467億円。SBIは傘下のSBI VCトレードを通じ、創業者で代表取締役社長CEOを務める廣末紀之氏をはじめとする既存株主から段階的に株式を取得する。公正取引委員会の承認などを経て、2026年10月頃の取引完了を見込む。

今回の買収により、SBIグループの暗号資産事業は飛躍的に拡大する。SBI VCトレードとビットバンクの預かり資産残高を単純合算すると約1.1兆円に達し、国内の暗号資産交換業において首位となる見通しだ。また、口座数も約292万に拡大し、個人投資家向けサービスでの存在感を一段と強める。

ビットバンクは2014年の設立以来、「オープンでフェアな社会の実現」を掲げ、高度なセキュリティ体制を武器に取引サービスを展開してきた。特にハッキング被害が一度も発生していない強固なシステムは、個人投資家から高い評価を受けている。SBIグループは今回の統合により、同社の顧客基盤や開発力を取り込み、次世代の金融サービス構築を目指す。

SBIはグループの中核戦略として、証券、銀行、保険に続く「デジタルアセット」領域の強化を掲げてきた。今回の買収は、今年5月に発表された資本・業務提携協議の進展を受けたものだ。グループ内にはすでに「BITPoint」などの暗号資産関連会社を擁しているが、国内最大級の預かり資産を持つビットバンクを傘下に収めることで、事業基盤の集約とスケールメリットの追求を急ぐ。

今後は、ステーブルコインを活用したオンチェーン金融や、証券サービスとの連携強化が焦点となる。金融庁の監督下でコンプライアンス体制を維持しながら、暗号資産を単なる投機対象から、長期的な資産運用の手段へと昇華させる狙いだ。

暗号資産市場では、価格変動の激しさが続くものの、大手金融機関による相次ぐ市場参入や再編により、機関投資家向けのサービスや法的透明性の向上に向けた動きが加速している。SBIによるビットバンクの完全子会社化は、国内の暗号資産市場が成熟期に入り、大手金融グループ主導による「統合と再編」が進む象徴的な一幕となりそうだ。

SBIホールディングスは、今回の取引が2027年3月期の連結業績に与える影響は軽微と見込んでいる。今後は各手続きを進めるとともに、グループ各社とのシナジーを創出し、デジタルアセット領域での競争力をさらに高める方針だ。

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この記事を書いた人

岡本晟楽はEIICHI JOURNALの編集長、代表。仮想通貨の価格分析からPR記事まで幅広い作成経験を持つ。元コインテレグラフジャパンの編集者。野村総合研究所。兵庫県神戸市出身、台湾・カナダなどの環境で学生時代を過ごす。世界的なメディアでの経験から仮想通貨に限らず政治、経済などの記事についても執筆をする。

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