2026年6月4日の東京市場において、AI関連銘柄の代表格であるソフトバンク(9434.T)が急落し、前日比10.6%安の7,434円で取引を終えた。ここ数カ月、今年に入ってから約70%の急騰を演じ時価総額で日本首位の座に就いていた同社だが、今回の調整により、AIブームに対する市場の過熱懸念が現実味を帯びている。
下落の背景:米ハイテク株の失速とアジアへの波及
今回の急落の直接的な引き金は、前日のニューヨーク市場におけるテクノロジー株の軟調な動きにある。
- 米市場の余波: NvidiaやBroadcomといった主要なAI関連銘柄が売り込まれたことを受け、投資家心理が急速に冷え込んだ。
- アジア市場の連れ安: この影響はアジア全域に波及し、韓国市場のSamsung ElectronicsやSK Hynixも同様に利益確定売りに押された。特に時価総額1兆ドルを突破した直後だった韓国企業には、強い調整圧力が働いた。
孫正義会長は「AI革命」に揺るぎない自信
株価の急落に対し、孫正義会長はAI産業の長期的な成長可能性を改めて強調した。
- 長期的な展望: 「AI革命はドットコム革命の50倍の規模になる」とし、短期的な調整は「むしろ最高の投資機会」であるとの考えを示している。
- 歴史的視点: 過去の産業革命を引き合いに出し、途中の調整を挟みながらも成長は続くと長期的な強気姿勢を崩していない。
ポートフォリオ調整と資金確保
株価調整の一方で、ソフトバンクは具体的な資金確保の動きも見せている。
- Lenskart株の売却: インドの眼鏡ブランドLenskartの保有株式の一部(約3.25%)を約3.4億ドルで売却した。
- 戦略的意味合い: 市場ではこれを現金確保のためのポートフォリオ調整と見ている。同社は傘下の半導体設計企業Armを中心に、超大型AIインフラプロジェクトへの投資を加速させており、今後の資金運用戦略に注目が集まっている。
専門家からは、市場が短期的なモメンタムに過度に固執しているとの指摘も出ており、今後の市場は過熱感の払拭と長期的な成長経路の評価が分かれる展開となりそうだ。


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