日本政府は、人工知能(AI)を用いて科学研究の抜本的な変革を目指す米国の国家プロジェクト「ジェネシス・ミッション」に、初の国際パートナーとして参加することを決定した。日米両国は戦略的パートナーシップを締結し、科学技術における連携を加速させる。
「ジェネシス・ミッション」の概要
本プロジェクトは、2025年11月にトランプ米政権が打ち出した重点政策であり、アポロ計画やマンハッタン計画に匹敵する国家規模の取り組みとして位置づけられている。
- 共同研究分野: 量子、核融合、バイオ、先端材料など計11の先端分野において、AIを活用した研究を推進する。
- 資金と体制: 5年間で総額10億ドル(約1,600億円)を投じる計画であり、そのうち日本が5億ドル(約800億円)を拠出する。米エネルギー省(DOE)が主導し、グーグルやエヌビディアを含む50社以上の民間企業も協力する。
- 日本側の参画: 理化学研究所、東京大学、物質・材料研究機構などが初期事業に携わり、AIとロボットを用いた実験自動化「次世代型自律実験室」の開発などを進める予定である。
対中国を見据えた戦略的連携
科学研究におけるAI活用(AI・フォー・サイエンス)は世界的な競争が激化しており、日本政府は2035年度までにAI関連論文数で世界3位を目指す目標を掲げている。
- 技術優位性の確保: 日本は米国の豊富な研究データや高性能なスーパーコンピューターを好条件で利用できる見通しである。
- 競争力の向上: 現在、論文数で米国に次ぐ2位につける中国に対抗し、日米の強固な連携を通じて科学的発見のスピードを競う狙いがある。
今回の国際的な枠組みへの参画は、日本が掲げる研究強化戦略の大きな柱となりそうだ。


コメント