ソニーG、半導体事業が「稼ぎ頭」へ再浮上 26年度営業益12%増へ照準

ソニー

ソニーグループの半導体事業が、収益の柱として存在感を再び強めている。ソニーセミコンダクタソリューションズ(SSS)がけん引する半導体事業は、2026年度に営業利益で前年度比12%増を目指す方針を打ち出した。世界シェア約5割を握るCMOSイメージセンサーがモバイル向けを中心に底堅く推移するなか、車載・産業機器への用途拡大で収益基盤の多様化を急ぐ。

イメージセンサー、高付加価値化で世界首位を堅持

ソニーの強みは、積層型CMOSイメージセンサーにおける圧倒的な技術的優位性だ。2026年3月期の半導体事業売上高は約2兆円と、前期比10%強の伸びを記録。2026年6月現在においても、スマートフォン市場の成熟が叫ばれるなか、高級機向けの高性能センサー需要が業績を支えている。

SSSはさらなる高付加価値化として、X線CMOSイメージセンサーなどの産業・計測機器向け新商品を矢継ぎ早に投入。単なる「カメラの目」に留まらない、検査・計測インフラとしての用途開拓を進めることで、モバイル需要への依存度を低減させる狙いだ。

「車載」が次なる成長の主戦場

中期的な成長戦略の焦点は、自動車の「目」となる車載カメラだ。現在、自動運転や先進運転支援システム(ADAS)の普及に伴い、車両1台あたりの搭載カメラ数は増加の一途を辿っている。

市場調査によると、2026年時点でのイメージセンサー市場において、ソニーは約49.5%のシェアを維持し首位の座を守っている。今後は、競合である韓国Samsung電子や中国OMNIVISIONが追随する車載カメラ市場において、信頼性と高性能を両立するソニーの「ブランド力」がどこまで通用するかが、中長期的なシェア維持の鍵となる。

外部環境と投資家の視線

市場ではAI・半導体関連銘柄への資金流入が続く一方、株価には高値警戒感も漂う。6月下旬の株式市場では、半導体関連株に対して利益確定売りも散見され、ソニーGの株価も短期的なボラティリティが増す場面があった。

しかし、同社の経営陣は「最終減益」となった前年度の教訓を糧に、2026年度はコスト構造の最適化と、車載・産業分野へのシフトで収益性を高める構えだ。イメージセンサーが自動車やロボット、産業機器の「知覚」を担う時代において、ソニーが単なるデバイスメーカーから「センシングインフラの核」へと脱皮できるか。2026年後半、同社が描く「技術の収益化」戦略に対し、投資家の評価が試されることになる。

※本記事は2026年6月30日時点の公開情報を基に作成しています。株式投資は価格変動リスクを伴います。売買にあたっては最新の市場環境や決算資料を確認の上、ご自身の判断で行ってください。

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この記事を書いた人

岡本晟楽はEIICHI JOURNALの編集長、代表。仮想通貨の価格分析からPR記事まで幅広い作成経験を持つ。元コインテレグラフジャパンの編集者。野村総合研究所。兵庫県神戸市出身、台湾・カナダなどの環境で学生時代を過ごす。世界的なメディアでの経験から仮想通貨に限らず政治、経済などの記事についても執筆をする。

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