金融庁は31日、令和9(2027)年度の予算と機構・定員の要求内容を公表した。概算要求の総額は前年度比134億円増の403億円となり、過去最大の規模に達した。仮想通貨取引業者へのモニタリング体制の強化を柱に据え、専任の室長ポストの新設を求めている。
4項目の筆頭に仮想通貨の監視
「新たな金融サービスに対応するための体制強化」として掲げた4項目のうち、筆頭に置かれたのが仮想通貨取引業者へのモニタリング体制の強化だ。室長の設置などを明記した。
残る3項目は、フロンティアAIなど新たな技術進展に伴うリスクへの対応(企画官の設置等)、デジタル技術を活用した決済の高度化推進(室長の設置等)、電子決済手段等取引業者の監督体制の強化となる。ステーブルコインを扱う業者の監督も対象に入った。
純増14人のうち13人を新分野へ
定員要求では、定員合理化などによる18人減を差し引き、全体で14人の純増を求めた。内訳は「新たな金融サービスに対応するための体制強化」に13人、「金融機能のさらなる発揮、金融システムへの信頼確保」に19人だ。
純増分のほぼすべてを新分野に振り向ける形となる。仮想通貨とデジタル決済に人員を寄せる姿勢が数字にあらわれている。
8月に課へ格上げしたばかり
金融庁は今年8月7日の組織再編で、総合政策局にあった暗号資産・ブロックチェーン・イノベーション参事官室を「暗号資産・ステーブルコイン課」へ格上げした。新設の資産運用・保険監督局の下に移している。今回の要求は、その再編に続く体制強化の第2弾にあたる。
同庁は同じ31日、令和9年度の税制改正要望も公表した。信託型ステーブルコインについて、調書の提出を免除するよう求めている。監督の網を広げる一方で、事業者の実務負担には配慮を示した格好だ。
翻訳・編集 EIICHI JOURNAL
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