中東情勢の再燃で原油急伸、世界市場に売り圧力 供給不安が株・債券を直撃

中東情勢の再燃を受け、原油相場が急伸した。供給不安への警戒が強まり、世界の株式市場と債券市場に売り圧力が広がった。米10年債利回りは4.78%近辺まで上昇し、投資家心理を冷やした。Reutersが9月1日付で伝えた。

※1ドル=約160円で換算

原油91ドル台、インフレ懸念が再燃

報道によると、北海ブレント先物は91ドル台に乗せた。中東での戦闘再燃が、石油供給の途絶リスクを意識させたためだ。エネルギー価格の上昇は、インフレの再加速につながるとの見方を強めた。

米10年債利回りは2.2ベーシスポイント上昇し、4.78%近辺に達した。債券価格は下落し、米国債を起点に世界の金利が押し上げられた。高金利の長期化観測が広がったことも、相場の重荷となった。

株式も幅広く軟調

株式市場では、エネルギー高が企業収益を圧迫するとの懸念が台頭した。特に輸送、製造、消費関連への警戒が強まった。高い金利と原油高が同時に進み、株価の下支え材料は乏しかった。

報道では、米国株先物は小幅に持ち直したものの、市場全体の空気は神経質だった。投資家は景気減速とインフレ再燃の両方をにらむ展開となった。

ホルムズ海峡周辺の緊張が焦点

海上輸送の安全面でも不安が強まっている。UKMTOは、ホルムズ海峡付近で船舶が攻撃を受けたと伝えた。中東の緊張が、原油の物流そのものに影響するとの見方が市場で広がった。

ホルムズ海峡は、世界の原油輸送で重要な要衝だ。ここで混乱が起きれば、供給制約が一段と意識される。市場は地政学リスクを一過性ではなく、原油需給の実需不安として織り込み始めている。

今回の相場変動は、地政学リスクが金融市場に直結する構図をあらためて示した。原油高が続けば、株式と債券の両市場に逆風がかかりやすい状況だ。

翻訳・編集 EIICHI JOURNAL

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