中国が日本産の半導体材料に新たな規制を導入し、日本政府が反発を強めている。中国商務省は日本から輸入するジクロロシラン(DCS)に対し、暫定的な反ダンピング措置を発動した。日本企業には最大99.2%の保証金が求められる。東京は国内企業への影響を精査している。
※1ドル=約154円で換算
中国、DCSに最大99.2%の保証金
中国側は、日本産DCSが中国国内産業に損害を与えたと主張する。対象には信越化学やデナールシランなどの日本企業が含まれる。措置は9月8日から始まり、調査が続く間の暫定措置とされる。最終判断は後日示される見通しだ。
DCSは半導体の製造工程で使う重要な化学品だ。シリコンや酸化膜などを薄く成膜する工程に用いられ、ロジック半導体やメモリー半導体の製造を支える。日本は超高純度DCSの主要生産国とされ、供給網への波及が懸念される。
東京は企業への影響を精査
日本政府は中国の措置に抗議した。日本の官房長官は、企業が不当に不利益を受けないよう対応すると表明した。経済産業省や関係省庁は、国内の化学メーカーや半導体関連企業への影響確認を急いでいる。
今回の規制は、日中間の通商摩擦が半導体分野へ広がる構図を映す。日本では部材供給の停滞だけでなく、価格上昇や調達先の再編も課題になる。半導体は自動車、通信機器、データセンターなど幅広い産業を支えるため、影響は大きい。
供給網と地政学の両面に波紋
中国は今年に入り、日本企業向けのデュアルユース品にも制限をかけてきた。今回のDCS規制は、経済安全保障の観点からも重い意味を持つ。日本企業は中国市場への依存度を見直す必要に迫られる可能性がある。
一方で、中国側は国内産業保護を理由に掲げている。だが、半導体材料は相互依存が強く、強硬な通商措置は自国の製造業にも跳ね返るおそれがある。日中の対立は、先端産業の供給網全体に不透明感を広げている。
翻訳・編集 EIICHI JOURNAL
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