不動産調査会社の東京カンテイが9日に発表した8月の東京23区の新築小規模戸建て住宅の平均希望売り出し価格は、前月比3.7%安の8977万円となった。江戸川区や板橋区といった地域の価格が下落し、2カ月ぶりに前月水準を下回った。一方で、都心エリアの価格上昇もあり、全体としては依然として高値圏で推移している。
調査対象は、敷地面積が50平方メートル以上100平方メートル未満の新築木造一戸建て(土地含む)だ。最寄り駅まで徒歩30分以内、またはバスで20分以内の物件に絞って価格を算出している。
予算の限界と金利上昇が足かせに
8月の下落を主導したのは、足立区や葛飾区などを含む城北・城東11区だ。このエリアの平均価格は前月比10.5%安の7031万円となり、特に江戸川区や板橋区での下落が目立った。
東京カンテイの藤谷有希研究員は、購入検討層の予算的な限界が上値を重くしていると分析する。さらに、直近の住宅ローン金利の上昇も購入者の重荷となっているとの見方を示した。
都心部への供給集中で二極化進む
前月比では下落したものの、東京23区全体で見ると前年同月比では10.5%高い水準を維持している。千代田、中央、港、新宿、文京、渋谷の都心6区や目黒区、世田谷区などは前月比でも上昇した。
建設コストの高騰を背景に、ハウスメーカーは採算確保のため、価格水準の高いエリアや高級物件に供給を集中させている。マンション価格の高騰によって戸建てへ流れた層をターゲットとした物件は、都心や城南・城西エリアでの販売が中心だ。
藤谷氏は「今後は高額でも売れるエリアとそうでないエリアで価格差が広がり、二極化がますます進みそうだ」と予測する。首都圏全体では前月比2.8%高の6345万円となった。
翻訳・編集 EIICHI JOURNAL


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