ナスダック最高値、AI期待が再燃 原油100ドル割れで世界市場に安心感

日本経済

目次

  • AI投資が再び株価をけん引
  • 原油は100ドルを下回る
  • 金利上昇への警戒は残る
  • 米中首脳会談も市場の焦点

世界の金融市場で、AI関連株への期待が再び強まっている。 9月22日の米国市場ではナスダック総合指数が一時27231.59まで上昇し、6月以来となる過去最高値を更新した。 AI投資への期待と企業業績への楽観が株価を押し上げた。一方、原油価格は約2週間ぶりの安値へ下落した。

AI投資が再び株価をけん引

市場を支えているのは、AI関連投資が企業収益につながるとの期待だ。 これまで市場では、データセンターや半導体に巨額投資を続ける企業が、十分な利益を得られるのかという警戒もあった。 しかしAIサービスの利用拡大が続き、投資回収への期待が再び強まっている。 UBSはAI関連で収益化の進展や設備投資の拡大が確認されていると指摘する。 世界の株式市場にも買いが広がった。 MSCI世界株指数は0.08%上昇し、欧州のSTOXX600も0.2%上昇した。 AI関連企業の株価上昇は米国だけのテーマではない。 半導体製造装置や電子部品を供給する日本企業にも、世界的なAI設備投資の恩恵が波及する可能性がある。

原油は100ドルを下回る

もう1つ市場を支えたのが原油価格の下落だ。 北海ブレント原油は0.43%安の1バレル99.92ドルとなり、100ドルを下回った。 米国産WTI原油も0.47%安の95.33ドルまで下落した。 中東情勢を巡る供給不安がやや後退したことが背景にある。 原油価格は企業の物流費や製造コスト、家庭のガソリン代や電気料金に幅広く影響する。 原油高が続けばインフレ率が上昇し、中央銀行は政策金利を引き上げやすくなる。 反対に原油価格が落ち着けば、インフレ圧力を和らげる材料となる。 株式市場にとって「原油安」と「AI成長期待」が同時に発生したことが投資家心理を支えた。

金利上昇への警戒は残る

ただし、市場が全面的な楽観に転じたわけではない。 米連邦準備制度理事会はインフレへの警戒を続けている。 ロイターによると、次回会合で追加利上げが行われる確率は市場で約53.1%まで織り込まれている。 米国の政策金利がさらに上昇すれば、企業の資金調達コストも高くなる。 AI企業はデータセンターや半導体に巨額の資金を投入しているため、金利上昇は投資負担を増やす要因となる。 日本でも9月18日に日本銀行が政策金利を1.25%へ引き上げた。 世界的に金利が上昇するなか、株価が企業利益の伸びをどこまで織り込めるかが焦点になる。

米中首脳会談も市場の焦点

投資家が次に注目するのが、24日に予定される米中首脳会談だ。 米中間では貿易、AI、重要鉱物などを巡る協議が進んでいる。 貿易休戦が延長されれば、世界企業のサプライチェーンにとって安心材料となる。 一方、協議が決裂して再び関税競争へ向かえば、企業コストやインフレを押し上げる可能性がある。 AIブーム、原油、金利、米中関係。 現在の株式市場を動かしている材料は互いに密接につながっている。 ナスダックの最高値更新が新たな上昇局面の始まりとなるか。 24日の米中首脳会談と今後の米金融政策が、世界の株価を左右する次の材料となる。

翻訳・編集 EIICHI JOURNAL

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この記事を書いた人

斎藤亮二は、EIICHI JOURNALで経済分野・不動産の記事執筆を担当するライター。不動産関連資格を有し、不動産売買、投資、市場動向に関する豊富な知識を持つ。横浜市出身。不動産ジャンルを得意としながら、株式や仮想通貨にも精通しており、幅広い市場ニュースを分かりやすく発信している。

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