米大手証券会社バーンスタインは18日付のリサーチリポートで、ビットコインのマイニング(採掘)企業が保有する大規模な電力インフラが、急速に拡張するAIデータセンター市場において戦略的資産としての価値を急速に高めていると指摘した。生成AIと大規模言語モデル(LLM)の普及により、AIの学習・推論に必要な計算処理の電力消費量が爆発的に増加しており、データセンター用の電力供給が世界的なボトルネックとなっている
ビットコインのマイニングは本質的に大量の電力と冷却設備を必要とする事業であり、大手マイニング企業は数百メガワット(MW)から数ギガワット(GW)規模の電力契約と冷却インフラを既に保有している。バーンスタインはこれらの資産がAIクラウドサービス企業が求めるインフラ条件を満たしており、マイニング企業がAIデータセンター運営者との長期ホスティング契約を獲得できる有利な立場にあると分析した。
具体的にはライオット・プラットフォームズ、マラソン・デジタル、クリーンスパーク、コアウィーブとの協業を進めるコア・サイエンティフィックなどが戦略的に高いポジションにいるとバーンスタインは指摘した。特にコア・サイエンティフィックはコアウィーブとの長期データセンター契約を締結しており、収益の多角化を実現しつつある。同社の株価は2024年以降、マイニング専業企業の中でも突出したパフォーマンスを示している。
ビットコインのマイニング業界が抱える構造的課題として、4年に1度のビットコイン半減期がある。半減期のたびに採掘報酬が半減するため、マイニングのみで収益を維持するには常にビットコイン価格の上昇か効率改善が必要となる。2024年4月の半減期でブロック報酬は3.125BTCに減少しており、次回の2028年には1.5625BTCとなる予定だ。AI向け電力・施設の賃貸事業はこうした構造的な収益圧縮リスクへの有力なヘッジとなり得る。
バーンスタインは主要マイニング銘柄への投資格付けを「アウトパフォーム」に維持し、AI需要の高まりを株価の中長期的な支援要因として評価した。一方でビットコイン価格の動向や電力コストの変動、AI業界の設備投資サイクルによって業績が大きく左右されるリスクも存在すると注意を促している。それでも、デジタルインフラ企業としての成長可能性を持つマイニング企業への注目は今後も続きそうだ。


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