千葉や神奈川の一部でも新築マンション平均価格が1億円を突破

千葉の億ション
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郊外エリアで初の1億円超えが続出

住宅情報サービスを手がけるライフルは、神奈川県と千葉県および埼玉県における2026年の新築マンション価格に関する最新の調査結果を発表した。エリア別の平均価格をみると、千葉県船橋市や柏市、神奈川県小田原市などの郊外都市が初めて1億円を上回った。これまで都心部に集中していた価格高騰の波が、周辺の県にも波及していることが浮き彫りになったかたちだ。

今回のデータは、2026年の1月から5月にかけて同社の検索サイトに掲載された物件をもとに集計されている。専有面積が30平方メートル以上の新築マンションを調査対象とした。集計にあたっては、横浜市などの政令指定都市は区単位で分けられ、その他の地域は市単位でエリア分けを実施している。

調査の結果、平均価格が1億円を超えたのは合計7つのエリアにのぼった。神奈川県内では横浜市の西区、中区、青葉区にくわえて小田原市の4エリアが含まれる。また千葉県内では、市川市と船橋市および柏市の3エリアが1億円の大台に乗った。このうち過去に1億円を超えた経験がある横浜市中区を除く6つのエリアは、今回が初の1億円超えとなる。

高級タワーマンションが平均価格を牽引

とりわけ目を引くのが、神奈川県小田原市の価格急騰だ。同市の平均価格は1億5324万円となり、前年同期の6050万円から大きくはね上がっている。これは小田原駅前に完成した高級タワーマンションが市場に供給され、サイトに掲載されたことが直接的な要因だという。同市における1平方メートルあたりの平均価格は153万円となり、前年から2倍に膨れ上がった。

千葉県の船橋市においても、駅前に建設されたタワーマンションの存在が地域全体の価格上昇に強い影響をあたえた。1平方メートルあたりの平均価格をエリア別で比較すると、最高値は横浜市中区の179万円だった。いっぽうで前年からの上昇率に注目すると、横浜市青葉区が93.7%(148万円)を記録して突出している。それに次いで千葉県柏市が56.1%(126万円)、船橋市が53.7%(144万円)と顕著な伸びをみせた。

県全体ごとの平均価格を比較すると、神奈川県が7633万円、千葉県が7581万円、埼玉県が5972万円となっている。1平方メートルあたりに換算すると、神奈川県が109万円、千葉県が98万円、埼玉県が88万円だ。ちなみに同時期に実施された東京都の調査では、平均価格が1億2983万円に達し、1平方メートルあたりでは181万円を記録している。都心と周辺県の価格差は依然として存在するものの、一部エリアでは都心に匹敵する水準まで迫っていることがわかる。

都心離れとローカル億ションの台頭

なぜここまで郊外の新築マンション価格が高騰しているのか。「資材高騰やナフサショックで新築マンションの供給が減っており、高額物件が平均価格に影響しやすい」とその背景を分析する。新規供給そのものが減少しており、少数の高額な物件が市場全体の平均価格を押し上げやすい構造になっているという。

さらに、購入者の動向にも変化が生じている。都心の物件が高額になりすぎたため、そこでの購入を見送った層が予算を維持して周辺の3県で物件を探し始めている。勤務先などへのダイレクトアクセスが可能な郊外や準郊外において、専有面積が広いマンションやゆとりのある戸建てを求めるケースが増加しているのだ。

とくに小田原市や船橋市、埼玉県浦和市などの駅に非常に近いエリアでは、都心と変わらない価格帯のタワーマンションが分譲されて話題を集めている。これらの物件は地域で1番の設備や仕様をそなえており、高いステータス性を売りにしている。このような高額物件が郊外に点在することで、ローカル地域の億ションが平均を上げている。

今後の価格高止まりへの懸念

今後のマンション市場の動向について、先行きは依然として不透明だ。新築マンションはコストの増加によって価格が押し上げられてきたが、くわえて現在のナフサショックの状況が読めず、新たな物件の供給が激減している。需要に対して供給が追いつかない状態が続けば、価格を下げる要因は見当たりにくい。

居住のニーズがマンションから戸建て住宅へと本格的に移行するような大きな変化が起きないかぎり、新築マンションの価格上昇および高止まりの傾向は今後もさらに続くと予想。都心部だけでなく周辺の地域においても、マイホームの購入ハードルはかつてないほど高まっているのが実情だ。

翻訳・編集 EIICHI JOURNAL

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この記事を書いた人

斎藤亮二は、EIICHI JOURNALで経済分野・不動産の記事執筆を担当するライター。不動産関連資格を有し、不動産売買、投資、市場動向に関する豊富な知識を持つ。横浜市出身。不動産ジャンルを得意としながら、株式や仮想通貨にも精通しており、幅広い市場ニュースを分かりやすく発信している。

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