首都圏の中古マンション相場、初の坪500万円突破と今後の価格展望

東京カンテイは1日、2026年上半期の中古マンション相場価格の推移に関する調査結果を公表した。首都圏の坪単価は前期比9.1%上昇の504万2000円だ。24年以降は特に力強い上昇度合いを示し続け、27期連続でのプラスを記録した。2021年の集計開始以来、初めて500万円台の大台を突破している。

調査対象は築10年前後で最寄り駅から徒歩15分以内の物件だ。一定の流通実績がある物件データを同社独自の計算式を用い、4階の南向き中住戸に補正して算出している。

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首都圏は全面高も都心部に減速感

エリア別でみると東京都が615万7000円で圏域全体の平均を大きく押し上げている。前期比で8.7%の上昇となったが、都心部の上昇率は一時期に比べて鈍化する傾向が強まってきたという。実需層の購買力が限界に近づいている兆しとも読み取れる。

一方で周辺3県も底堅い動きを見せている。神奈川県は前期比4.6%上昇の320万5000円、埼玉県は3.7%上昇の263万1000円となった。千葉県も5.7%上昇の246万4000円となり、首都圏の全都県で揃ってプラス成長を記録した。

関西・中部エリアは二極化の兆しも

近畿圏の平均は275万8000円となり、5期連続で上昇したものの勢いは鈍化している。大阪府は6.2%上昇の288万4000円と上昇幅を拡大させた。一方で兵庫県は0.5%上昇の243万3000円と小幅な動きにとどまり、滋賀県は4.1%上昇の186万4000円だ。

対照的に京都府は2.2%下落の325万5000円と5期ぶりの下落に転じた。奈良県も3.7%下落の189万円を記録し、地域間で明確な明暗が分かれている。

中部圏は前期比4.6%上昇の190万3000円と堅調な推移を見せた。愛知県が192万9000円、静岡県が196万3000円とともに上昇率を拡大し、200万円台に迫る水準だ。岐阜県が6.0%上昇の151万9000円と最も高い伸びを示した半面、三重県は147万2000円で変動なしの横ばいとなった。

待てば安くなるのか、今後の市場展望

記録的な高値更新が続く中、購入希望者の間では購入時期を遅らせれば安く買えるのかという切実な見方が広がっている。今回の調査でも東京都心部の上昇率に鈍化傾向がみられており、価格高騰に対する市場の警戒感はすでに数値に表れ始めている。

日銀の本格的な利上げによる住宅ローン金利の上昇が、今後のマンション価格に対して下落圧力を強める可能性は高い。買い手の借入可能額が目減りすれば、売り手側も強気の価格設定を見直さざるを得なくなるからだ。市場全体を覆っていた熱狂が冷めれば、価格調整局面に入るシナリオは十分に考えられる。

しかし建築費の高騰や慢性的な人手不足を背景に、新築の供給そのものが細っている現状もある。都心の好立地物件には海外マネーも流入しており、価格が下落に転じたとしても暴落と呼べるほどの急激な値崩れが起きるかは不透明だ。

さらに物件価格が下がったとしても、ローン金利が上がっていれば毎月の返済額はかえって増えるリスクがある。単に相場の下落を期待して判断を先送りするのではなく、金利動向を含めた総支払額での冷静な見極めが求められる局面に入ったといえる。

翻訳・編集 EIICHI JOURNAL

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この記事を書いた人

斎藤亮二は、EIICHI JOURNALで経済分野・不動産の記事執筆を担当するライター。不動産関連資格を有し、不動産売買、投資、市場動向に関する豊富な知識を持つ。横浜市出身。不動産ジャンルを得意としながら、株式や仮想通貨にも精通しており、幅広い市場ニュースを分かりやすく発信している。

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