東京23区における収益不動産の価格が高値圏で推移している。健美家がまとめた2026年1〜3月期の市場動向によると、東京23区の一棟マンション平均価格は3億621万円となった。調査開始以来、初めて3億円の大台を突破している。表面利回りは4.95パーセントまで低下し、初めて5パーセントを割り込んだ。価格上昇と利回り低下が同時に進み、投資家による都心物件への強い需要が鮮明となっている。
問い合わせ価格が売り出し価格を上回る逆転現象
今回の調査で特徴的なのは、売り手と買い手の間に生じている価格差だ。東京23区の登録価格平均が3億621万円だったのに対し、ユーザーが実際に問い合わせた物件の平均価格は3億3367万円となっている。
問い合わせ価格を登録価格で割った価格比率は109.0パーセントに達した。通常は価格が低い物件ほど問い合わせを集めやすい傾向にあるが、東京23区では逆転現象が起きている。高額物件であっても、立地や資産性を高く評価した投資家から強い需要が集まっている状況だ。
築年数を問わず利回りの圧縮が進行、全国でも上昇傾向
築10年未満の一棟マンションでは、平均利回りが4.26パーセントまで低下した。築20年以上であっても5.39パーセントとなり、築年数を問わず利回りの圧縮が進行している。価格上昇の波は東京だけにとどまらない。
2026年1〜3月期の全国平均価格は2億416万円となり、前年同期の1億8312万円から11.49パーセント上昇した。全国平均でも初めて2億円を超えている。その後の4〜6月期も全国平均は2億440万円となり、過去最高を更新した。東京23区は3億127万円で、前期からわずかに下落したものの3億円台を維持している。
金利上昇局面における今後の投資環境
収益不動産においては、一般的に価格が上昇すると表面利回りは低下しやすい。今後は借入金利の上昇によって、投資家の資金調達コストが増大する可能性がある。一方で東京23区では、底堅い賃貸需要や資産価値への期待から高額物件への投資需要が維持されている。
一棟マンションの3億円台という水準が一時的なものなのか、それとも新たな価格帯として市場に定着するのか。今後は単なる物件価格の動向だけでなく、賃料の上昇ペースと融資金利のバランスも、投資判断における重要な材料となりそうだ。
翻訳・編集 EIICHI JOURNAL


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