東京都における土地価格の上昇傾向が一段と強まっている。東京都が9月15日に発表した2026年の基準地価格によると、都内の全用途平均は前年比で7.9パーセント上昇した。前年の7.7パーセントを上回る結果となった。用途別に見ると住宅地が5.8パーセント、商業地が11.4パーセントの上昇を記録している。基準地価は毎年7月1日時点の土地価格を調査するもので、不動産市場の動向を示す重要な指標だ。
23区の住宅地は8.7パーセント上昇、下落地点はゼロ
とくに上昇の勢いが際立っているのが東京23区だ。23区の住宅地は平均8.7パーセント上昇し、前年の8.3パーセントから上昇幅をさらに拡大した。商業地も13.3パーセント上昇している。さらに特筆すべき点は、前年と比較可能な23区内の726地点すべてで価格が上昇したことだ。下落地点はただの1カ所も存在しなかった。東京都全体の上昇を23区が強力に牽引している構図が明確になった。
住宅地の地点別上昇率では、品川区北品川5丁目が18.8パーセントで23区のトップに立った。2位は港区芝浦4丁目の18.7パーセント、3位は港区西麻布3丁目の17.4パーセントと続く。上位10地点のうち6地点を港区が占める結果となった。住宅地として全国で最も高い価格をつけたのも港区の赤坂1丁目で、1平方メートル当たり750万円を記録している。
浅草の商業地が突出して上昇、インバウンド需要が牽引
商業地の動向ではインバウンド需要の回復が数字に色濃く表れた。23区内で最も高い上昇率を示したのは台東区浅草1丁目で、前年比26.9パーセントの上昇となった。2位も同じく西浅草2丁目で25.0パーセントの上昇だ。上昇率上位10地点のうち6地点が浅草周辺に集中している。訪日外国人の急増に伴い、ホテルや飲食店などの需要が土地価格を力強く押し上げている。
一方で全国平均を見ると、全用途で1.5パーセントの上昇にとどまっている。三大都市圏の平均が4.4パーセント上昇したのに対し、地方圏は0.4パーセントの上昇に過ぎない。東京などの大都市圏と地方との間で地価の二極化が一段と進行している。東京都内であっても、島部の全用途平均は0.3パーセント下落するなど地域間の格差は広がっている。
住宅購入者には金利上昇と地価高騰の二重の負担
激しい地価上昇は、住宅購入を検討する層にとって深刻な課題となる。土地取得費の高騰は新築マンションの販売価格を直接的に押し上げる要因となる。さらに日本銀行は9月18日に政策金利を1.25パーセントへ引き上げた。住宅購入者は物件価格の上昇と住宅ローン金利の上昇という二重の負担を同時に考慮しなければならなくなった。
土地価格が上昇し続けるなかで、購入者の所得が同じペースで増えなければ住宅取得は難しくなる。その結果として、都心部から周辺の区や多摩地域、さらには近隣県へと購入希望エリアを広げる動きが強まる可能性がある。地価上昇の勢いと購入力の低下がどのように影響し合うのか、今後の住宅市場の大きな焦点となりそうだ。
翻訳・編集 EIICHI JOURNAL


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