ビットコイン(BTC)のトレジャリー企業として世界最大規模を誇る米ストラテジー社が、ビットコインの買い増しを改めて示唆した。同社のマイケル・セイラー会長は6月7日、自身のX(旧Twitter)アカウントにて、これまでの購入タイミングと規模を示したチャートを投稿し、「さらにドットを増やすのに適した時期だ」との見解を表明した。
「純保有量の拡大」を強調し、市場の懸念を払拭
ストラテジー社のフォン・リーCEOもこの投稿をリポストする形で反応した。「当社の純ビットコイン保有量および1株当たりのビットコイン保有量を増やすという方針に変わりはなく、それ以外の噂は単なる憶測に過ぎない」とコメントし、市場に広がる懸念の払拭を図っている。
同社は5月末、優先株の配当支払いを目的として約4億円相当(32BTC)のビットコインを売却したが、これは2022年12月以来の売却行動であったため、投資家の間で将来的な売却拡大への警戒感が広がっていた。しかし、5月31日時点の保有残高は843,706BTCであり、今回の売却分は全体から見れば極めて限定的である。セイラー会長およびリーCEOは、あくまで「純購入者」としての立場を維持する姿勢を強調している。
S&P500指数組み入れへの戦略的意図との観測も
一方、今回の売却行動については、新たな戦略的観点からの分析もなされている。DeFiプロトコルAaveのルイージ・ドノリオ・デメオ氏は、この売却がS&P500指数への組み入れ要件を意識した「心理操作(psyop)」だったのではないかと指摘した。
これまでストラテジー社は、時価総額等の条件を満たしながらも、S&P500指数への採用が見送られてきた経緯がある。市場では、同社の利益構造がビットコインの評価損益に依存していることや、実質的に「ビットコイン投資商品に近い」と判断された可能性が懸念されてきた。デメオ氏は、同社が必要に応じてビットコインを売却し資金調達に充てるという姿勢を見せることで、投資家に対して「単なる投資商品ではなく、資産を運用する事業会社であること」を改めて証明しようとしているのではないかと推測している。
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